2014/12/23(Tue)SSDを交換したらWindows Updateが動かなくなった場合の修復
2014/12/26 17:31
環境
- OS
- Windows 7 x64
- Machine
- Lenovo ThinkPad X61
- SATA Controller
- Intel(R) ICH8M-E/M SATA AHCI Controller (確か2009年のdriver)
- Intel Matrix Storage Manager
- インストールされていない
- Intel Rapid Storage Technology
- インストールされていない
- 交換前SSD
- Crucial M4-CT128M4SSD2
- 交換後SSD
- Crucial CT256MX100SSD1
- Cドライブパーティション
- 開始オフセットが1MB(1,048,576 bytes*1)
メモ
Intelの4文字略語の製品は似通っているものや重複があるので注意。特にIRSTは、Intel Rapid Storage TechnologyとIntel Rapid Start Technologyという似て非なるものの略称に使われるということと、順番違いのISRT(Intel Smart Response Technology)というのもある。Intel Rapid Storage Technologyは、RAIDを構成するツールであるが、同時にAHCIのドライバも提供するIntel Matrix Storage Managerの後継テクノロジである。
Intel Rapid Start Technologyは、休止領域をAHCIを有効にしたSSD上に作り、復元時にBIOSなどの低レベルなデバイス初期化をスキップすることで、休止状態(Hibernation)から爆速でレジュームする機能である。
現象
OSの起動などは全く問題ないのだが、Windows Updateを起動すると現在サービスが実行されていないため、Windows Updateで更新プログラムを確認できません。というメッセージが出て先へ進まない。
このコンピューターの再起動が必要な可能性があります。
勿論、Windows Updateに必要なサービス群は起動しているし、Windowsの再起動で直ったりもしない。
ということで、トラブルシューティングを行ってみると、
うおー、エラーコード以外にロクな情報がない……。
しかし、このエラーコード0x8E5E0247というのをキーにして検索するとこの現象関連の話題がよくhitする。
考察
どうやらこの現象は、非AFTディスク(512bytes/sector)のHDDから、AFTディスク(4096bytes/sector)のHDDに交換した場合にも起こるらしい。でも今回はSSD→SSDというパターンである。
数字が同じでややこしいが、SSDのアライメント調整に関しては、交換前後で開始オフセット(アライメント)は4096の倍数で問題無かった。
まさか、交換後のSSD CT256MX100SSD1は物理セクターが4096bytes/sectorか?(→後述の検証により、そうであることが判明)
ということで、物理セクターサイズ 4096bytesのSSDを、論理セクターサイズ 512bytesにエミュレーションして適切に扱えていないということが原因。
Rapid Storage Technology
4Kセクターサイズのディスクなどを正しく扱うために、AHCI+RAIDドライバが含まれるRapid Storage Technologyを導入するPCが増えており、最近のモデルなら大抵タスクトレイに常駐している。しかしX61のドライバ一覧には、Matrix Storage Manager v8.9.2.1002が登録されている。これはRapid Storage Technologyの前身*2なのだが、v9.6未満のものは4Kセクターをサポートする以前のものなので、導入したところで問題は解消しない。
一方でRapid Storage Technologyの最新版は、ICH8Mチップセット環境に導入しようとすると「前提条件を満たしていない」というエラーで先に進めない。
解決策
Intelの対応チップセットとコントローラー・ハブによれば、ICH7x以降のチップセットをサポートしているはず。ここの情報を見てやっと分かったのだが、どうやら特定の古いバージョンだと動作するらしい。
ということで、上記フォーラムの最後に書かれていたv9.6.0.1014のRapid Storage Technologyをダウンロードしたところ、バッチリ導入できて問題が解消した。一応、Intelの公式サイトからでも(うまく検索結果に出すのは難しいのだが)"ラピッド・ストレージ・テクノロジーとWindows 7(64bit)"の検索結果にリストされている。
SATA ACHI Contollerのドライバがv9.6.0.1014に更新されていることを確認。
Rapid Storage TechnologyのGUIで見てみると、交換後SSDのCT256MX100SSD1は物理セクターサイズが4096bytesだった。
作業時控えてなかったけれど、交換前SSDのM4-CT128M4SSD2は物理セクターサイズが512bytesとの情報を頂きました。やはり、考察通りの挙動ですね…。